タロット ケルト十字 スプレッド やり方|10枚で深く読み解く本格占いの展開方法

タロット占い

タロット ケルト十字 スプレッド やり方を知りたい方へ。結論からお伝えすると、ケルト十字は10枚のカードを「十字」と「縦一列」の形に並べ、ひとつの状況をいくつもの角度から眺めるための展開法です。「未来を当てる」ためというより、いま起きていることの構造を整理するために使うと、読みやすくなります。

3枚引きに慣れてきて、「もう少し深く読んでみたい」と感じた方にちょうどよい次のステップです。この記事では、各位置の意味を「ウェイト原典の言葉」と「日本の解説(TFPなど)で一般的な読み方」の二層に分けて並べます。原典に書かれていることと、後の時代に広まった読み方を混ぜずに、その違いごと楽しんでいただくための構成です。

この記事のポイント

  • ケルト十字の原典は、A.E.ウェイトの『The Pictorial Key to the Tarot』にある「An Ancient Celtic Method of Divination」
  • 原典の10の位置と、日本で一般的な位置の意味は、似ているところと違うところがある
  • 日本では、シグニフィケーター(質問者を表す札)を選ばず1枚目から引く形が一般的
  • 10枚を「事実の整理・内面・動き」に分けて読む方法は、当サイトの整理法であり、原典や流派ではない
  • 10枚目は「最終結果の断定」ではなく、流れの中での傾向として読む

ケルト十字とは?原典と名前の由来

ケルト十字は、タロットの代表的なスプレッドのひとつです。10枚を使うため、3枚引きや1枚引きよりも、状況の背景や心の動きまで幅広く眺められます。

原典とされるのは、A.E.ウェイトが1910年(1911年とする資料もあります)に出版した『The Pictorial Key to the Tarot』の第3部7節「An Ancient Celtic Method of Divination」です。ウェイトはこの方法を「古代ケルトの方法」と紹介しました。ただし、「Ancient Celtic」というのはウェイト自身がつけた題名で、実際に古代ケルトの人々が使っていたことを示す根拠も、ウェイト以前にこの展開法が使われていた確かな史料も確認できていません。そのため、ここでは「ウェイトが『古代ケルトの方法』と紹介した展開法」という言い方にとどめ、「古代から伝わる」とは書かないことにします。

ウェイトは、この方法が「確定した特定の質問(a definite question)」に向くと書いています。原典では、訴訟に関する具体的な問いが例に挙げられており、答えを求める対象がはっきりした質問を想定していたようです。ただし、現代ではYes・Noではなく「何に気をつけるとよいか」と視点を問う形でも使われています。

使うカード 78枚すべて(大アルカナ・小アルカナ)を使うのが一般的
引く枚数 10枚(原典ではシグニフィケーターを別に1枚置く)
読むのにかかる時間の目安 20〜40分ほど(TFP タロット78の解説による。個人差があります)
向いている質問 焦点の定まった、ひとつの状況についての質問

ケルト十字の準備:質問の立て方とシグニフィケーター

質問は「焦点の定まった形」に整える

ケルト十字は読む材料が多いぶん、質問がぼんやりしていると、読みもぼんやりしてしまいます。おすすめは、「〜はどうなるか」と結果を問うよりも、「この状況で、私は何を考えるとよいだろう」のように、視点や行動を問う形にしておくことです。

  • 「あの人との関係はどうなりますか」より、「いまの関係で、私が見落としているものは何だろう」
  • 「転職は成功しますか」より、「転職を考えるとき、大切にしたいことは何だろう」

こうした質問は、状況を整理するのに向いた質問の立て方のひとつです。未来を当てにいくのではなく、状況を整理するための質問にしておくと、結果を前向きに使いやすくなります。

原典では、最初にシグニフィケーターを選ぶ

ウェイトの原典では、まずシグニフィケーター(significator)を選びます。これは、質問者(または質問の対象)を表す札のことです。人物の場合は宮廷札(ペイジ・ナイト・クイーン・キング)から年齢や性別などに応じて選び、事柄を表す場合は、その意味に合う大アルカナや小アルカナの札を選ぶと説明されています。選んだ札は表向きにテーブルに置き、残りの札をシャッフルしてカットする操作を3回行います。

ここに、現代で意見が分かれる点があります。日本の入門解説では、シグニフィケーターを選ばず、シャッフルしたデッキから1枚目をそのまま引く形が一般的です。当サイトでも、初めての方には、シグニフィケーターを使わない形をおすすめします。宮廷札を選ぶ手間が省け、「自分を表す札を決める」という最初のハードルがなくなるためです。

「どちらが正しい」ということではなく、原典に近い形(シグニフィケーターあり)と、現代の簡便な形(なし)があり、どちらも読み方として成り立っている、と受け止めてください。

ケルト十字の配置図:10枚の並べ方

10枚は、中央の「十字」の部分(1〜6枚目)と、その右側に縦に並ぶ「縦一列」(7〜10枚目)に分かれます。下の図で位置関係を確認してみてください。

3
上
10
結末
5
左
1と2
中央
6
右
9
希望と恐れ
4
下
8
環境
7
自分

配置図(5・6は人物が右向きの場合の例)

並べ方の手順は次のとおりです。

  1. 質問を心の中で(または声に出して)整える
  2. カードをシャッフルし、1枚目を中央に置く
  3. 2枚目を1枚目に交差させて置く(原典の “lay it across the FIRST” に当たります。現代では横向きに置くのが一般的です)
  4. 3枚目を上、4枚目を下、5枚目を左、6枚目を右に置く
  5. 7枚目から10枚目を、十字の右側に下から上へ縦一列に置く

原典では、5枚目はシグニフィケーターが見ている側とは逆の側(後ろ)、6枚目は見ている側(前)とされています。ウェイトの図ではシグニフィケーターが左向きに描かれており、6が左・5が右になります。この記事の図は右向きを想定して、わかりやすく5を左、6を右にしています。シグニフィケーターを使わない場合は向きの決まりがないため、まずはこの図の配置で慣れてください。デッキの人物の向きに合わせて左右を入れ替える読み方もあります。

10の位置の意味:原典と一般的な読み方の比較

ここが、この記事でいちばんお伝えしたい部分です。ウェイトが書いた言葉(原典)と、日本の解説(TFPなど)で一般的な読み方(現代解釈)を、並べて比べてみましょう。原典の英文は位置名のみの短い引用にとどめ、意味の説明は私たちの要約です。

位置 ウェイト原典の言葉(要約) 日本の解説(TFPなど)で一般的な読み方
1 This covers him。シグニフィケーターに重ねる札。全体に影響する雰囲気 現状・いまの状況の核心
2 This crosses him。障害の性質。吉札なら、対立は深刻でない、またはそれ自体は良いものがこの件では実を結ばない可能性がある 障害・課題
3 This crowns him。目標・理想と、その状況で達成しうる最善でまだ現実化していないもの 顕在意識・目標・意識している願い
4 This is beneath him。基盤。すでに現実になって本人のものになったこと 潜在意識・根底にあるもの(流派により遠い過去)
5 This is behind him。過ぎ去りつつある影響 過去・近い過去
6 This is before him。近い将来に作用し始める影響 近い未来
7 Himself。その状況における本人の位置・態度 質問者の態度・本心
8 His house。環境・社会的な立場・身近な友人 周囲の環境・周りの人の影響
9 His hopes or fears。希望または恐れ 希望と恐れ(どちらにも読める位置)
10 What will come。最終的な結果(final result)。他の札の影響から生じる帰結 最終結果・流れの行き着く先

並べてみると、1・2・5・6・7・8・9・10の位置は、原典と現代でおおむね同じ方向を向いています。いっぽうで、3と4の位置には、はっきりした違いがあります。

  • 3枚目:原典では「理想と、その状況で達成しうる最善でまだ現実化していないもの」。現代では「顕在意識・目標」と読まれることが多い
  • 4枚目:原典では「基盤、すでに現実になったこと」。現代では「潜在意識・根底」と読まれることが多い

「3=顕在意識、4=潜在意識」という心理学的な読み方は、現代になって広まったものだと考えられます。ウェイトの原典に、顕在意識・潜在意識という言葉は出てきません。位置の意味は流派によって差があるため、手元の解説書やデッキの付属書が違うことを言っていても、不思議ではありません。

この表は、どれが「正しい」かを決めるためのものではありません。「原典ではこう書かれている」「現代ではこう読まれることが多い」という二つの層を知ったうえで、自分が読みやすい方を選ぶための地図として使ってください。

読み方のコツ:10枚を3つに分けて整理する方法

10枚すべてを順番に読もうとすると、情報が多くて混乱しがちです。そんなときの整理法として、10枚を3つのグループに分けて眺めてみる方法があります。

ご注意:これは当サイトの整理法です

以下の「事実の整理・内面・動き」という3分類は、読みやすさのために当サイトが考えた整理の仕方です。ウェイトの原典にも、一般的な流派にも、この分け方はありません。「ケルト十字はこう読むもの」という決まりではなく、あくまで読み方の一例としてご覧ください。

グループ 位置 見るポイント
事実の整理 1・4・5・8 いまの状況、基盤、過ぎ去りつつあること、周囲の環境。「いま何が起きているか」を確かめる
内面 3・7・9 目標・理想、自分の態度、希望と恐れ。「自分はどう感じ、何を望んでいるか」を見つめる
動き 2・6・10 障害、近い将来、流れの行き着く先。「これからどう動きそうか」の傾向を眺める

読む順番も、1から10まで通しで読む必要はありません。たとえば次のような流れが、やさしい入口になります。

  1. まず「事実の整理」の4枚(1・4・5・8)で、状況の輪郭をつかむ
  2. 次に「内面」の3枚(3・7・9)で、自分の気持ちや望みを確かめる
  3. 最後に「動き」の3枚(2・6・10)で、これからの流れを傾向として眺める

ほかにも、同じスートや同じ数字、大アルカナが何枚出ているか、といった全体の偏りを見る読み方もあります。ただし、こちらも流派や読み手によって重視する点が違います。あれこれ同時に使おうとせず、ひとつの読み方で一度通して読んでみるのがおすすめです。

10枚目の読み方:「最終結果」を断定にしない

ケルト十字の10枚目は、「最終結果」と呼ばれることが多い位置です。ウェイトの原典では “What will come, the final result”(やってくるもの、最終的な結果)と書かれ、他の札の影響から生じる帰結とされています。ただし当サイトでは、これを決定した未来ではなく、流れの中での傾向として読む立場をとります。

ここで大切にしたいのは、10枚目を「決定した未来」として読まないことです。10枚目は、1〜9枚目の流れの中で、いまの状況がそのまま続いた場合に向かいやすい方向を示すもの、と受け止めたほうが、読みも心も安定します。

気になる札が出たときの整理のしかた

10枚目に不安を感じる札が出ると、ドキッとするかもしれません。そんなときは、次のように整理してみてください。

  • その札は、10枚のうちの1枚にすぎず、前の9枚との関係の中で意味が変わる
  • 「このまま進むと、こういう傾向が強まりやすい」という見方もできる
  • 9枚目の「恐れ」の位置や、7枚目の「自分の態度」と結びつけて、何を恐れているのか・自分に何ができるのかを考える材料にできる
  • 2枚目(障害)や8枚目(環境)に、手がかりになるものがないか探してみる

原典には、10枚目の札がはっきりしないとき、その10枚目を新しいシグニフィケーターとして、もう一度展開すると詳しく読める、という趣旨の記述があります。このとき、山札はもう一度シャッフルしてカットし、10枚を最初から展開し直す、とされています。これは「結果の意味を深く読み解くための工夫」であって、「悪い結果が出たら引き直してよい」という意味ではありません。結果ではなく傾向として受け止めるという立場からも、当サイトでは引き直しはおすすめしていません。

初心者がつまずきやすいポイント

逆位置は使う?

ウェイトの原典のケルト十字の説明には、逆位置についての言及がありません。つまり、使うかどうかは流派や個人の判断です。初めての方は、まず正位置だけで読んでみて、慣れてきたら逆位置を加える、という進め方がおすすめです。10枚それぞれに正逆の意味が加わると、読む情報が倍になるためです。

全部の位置を読まなくてもよい?

流派によって考え方が分かれます。10枚すべてを読むのが基本という立場もあれば、質問に関わる位置を中心に読めばよい、という立場もあります。迷ったときは、前の章の「事実の整理・内面・動き」のように、グループごとに読んでから全体をまとめると、負担が少なくなります。

ケルト十字の前後に読みたい記事:3枚引きの次の段階として

ケルト十字は情報量が多いぶん、まだ基本に慣れていない段階では、読み切るのが難しく感じるかもしれません。まずは基本の手順を確かめたい方は「タロット占いのやり方」から、3枚引きの次の段階として、状況を絞って読みたい方は次の記事から始めるのもよい方法です。

また、出てきたカードの意味を調べたいときは、「タロットカード78枚の意味一覧」を手元に置いておくと便利です。

よくある質問

Q. ケルト十字で逆位置は使いますか?

原典には逆位置の記述がなく、流派や個人の判断になります。初心者の方は、まず正位置のみで読み、慣れたら逆位置を加える進め方がおすすめです。

Q. 質問はどう立てればいいですか?

「〜はどうなるか」と結果を問うよりも、「この状況で何を考えるとよいか」のように、視点や行動を問う形が読みやすくなります。原典では「definite question(確定した特定の質問)」に向く方法とされ、例としては「訴訟は必要になるか」など、対象のはっきりした質問が挙げられています。現代では、視点や行動を問う形に整えて使う読み手も多いです。

Q. 1日に何度占ってもいいですか?

原典に回数の規定はありません。同じ質問を何度も引き直さないほうがよい、というのは一般的によく聞かれる助言ですが、原典の決まりではなく、気持ちの整理のための心がけとして受け止めてください。

Q. 10枚すべて読まなくてもよいですか?

流派によって考え方が異なります。まずは「事実の整理・内面・動き」のようにグループ分けして、一部ずつ読んでいく方法もあります。この分け方は当サイトの整理法で、原典や流派の決まりではありません。

Q. 10枚目に不安を感じる札が出ました。

10枚目は、決まった未来ではなく、流れの中での傾向として読まれることが多い位置です。9枚目(希望と恐れ)や7枚目(自分の態度)と合わせて、何が不安なのか、自分に何ができるかを整理する材料にしてみてください。

まとめ

ケルト十字は、ウェイトが「古代ケルトの方法」として紹介した10枚の展開法です。原典の位置の意味と、日本の解説(TFPなど)で一般的な読み方には、重なる部分と違う部分があります。特に3枚目と4枚目は、原典と現代の心理学的な読み方で、重心が少し違います。

そのうえで、10枚を「事実の整理・内面・動き」に分けて眺める読み方は、当サイトがご提案する整理法のひとつです。10枚目の札も、断定ではなく傾向として受け止めて、ご自身の状況を静かに見つめる材料にしてみてください。

免責事項

本記事で紹介しているタロットのスプレッドや各位置の意味は、科学的に証明されたものではなく、歴史的な資料や一般的な解釈、流派ごとの読み方に基づくものです。占いの結果を保証するものではなく、相手の行動や気持ち、将来を断定するものでもありません。法律・金銭・医療に関する判断は、専門家にご相談ください。

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